これからの個人信用情報システムの構築へ

多くの方がご存じのことだと思いますが、平成18年の第165回臨時国会において、「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」が可決・成立し、12月20日に公布されました。

きっかけは2006年1月の最高裁判決(グレーゾーン金利否定)、そして、同年春のアイフルの不正取り立てによる行政処分だと思います。

目玉は、グレーゾーン金利の撤廃、総量規制の導入、債権者の取引履歴開示義務明文化等ですが、その他多くに規定が盛り込まれています。

詳しくは、金融庁のHP上で公開しているPDFファイル「貸金業法等改正の概要」をご覧いただきたいのですが、 その中に「指定信用情報機関制度の創設」というものがあります。

趣旨は、過剰貸し付けの禁止による多重債務への防止ですが、これまでの個人信用情報機関とはどう違うのでしょうか?
(参照:金融庁資料「貸金業法等の改正について 多重債務問題の解決と安心して利用できる貸金市場を目指して」)

個人信用情報機関同士の交流システムが不十分な現状

これまでの機関同士は、交流はあるものの、「情報の享有」とはとてもじゃないが言い難く、一部の情報のみの交流でした。

それは、もともとの各機関の設立母体が異なるということがあり、すべての情報が業界全体の享有というシステムにはなっていませんでした。(「個人信用情報機関交流図を参照ください」)

また、機関の加盟は任意でありますので、すべての業者が機関に加盟しているわけではありません。

これでは、消費者の信用情報の把握ができるわけもなく、これまでの過剰貸し付けの要因のひとつになっていたのかもしれません。

指定信用情報機関の指定

そこで、これまでの問題点を改善すべく、

  • 個人の信用情報を適切に管理している
  • 借り手毎の信用情報の名寄せを行っている
  • 加入貸金業者からの信用情報の提供が速やかに行われる

などの要件を満たす個人信用情報機関を「指定信用情報機関」とします。

指定信用情報機関には、信用情報の照会及び指定信用情報機関間の情報交流を義務付けを課し、消費者の返済能力が十分把握できるシステムを構築しようとしています。

指定信用情報機関交流イメージ図

指定信用情報機関の指定はまだですので、現存する5つの機関がすべて指定になるか、それとも1つだけかはわかりません。

一つも指定されないというのは現実的ではないと思いますが、各機関同士の再編も進みつつあります。

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